ハンバーグのレシピには、
ひき肉をこねる前に、
塩を加えるよう書いてあるものが多いです。
その段階で加える塩には、
味付け以外の役割があります。
今回は、ひき肉をこねる前、
ハンバーグに塩を入れる理由について説明します。
ハンバーグに塩を入れる理由
一般的なハンバーグの作り方の手順を
簡単に説明すると、
以下のようになるかと思います。
1)ひき肉をボールに入れて塩を振り、
粘りが出るまでしっかりこねる。
2)炒めた玉ねぎや溶き卵・パン粉などをいれて混ぜ合わせる。
3)丸く成形して、フライパンで焼く。
ポイントは、
最初ひき肉に塩を加えて、
他の材料を入れるまえに一度しっかりこねるということです。
では、なぜ、ひき肉に塩を入れてこねるのでしょうか。
理由は、塩味をつけるだけではありません、
ひき肉をまとめて、肉汁を保つためです。
塩分が、ひき肉どうしのつなぎの役割をしている他、
肉汁を閉じ込める保水としての役割も果たします。
塩を入れずにひき肉をこねても、
ばらばらで、ぽそぽそ感が残りますが、
塩を加えてこねると、粘りが出るのです。
何がおきているかというと、
ひき肉に含まれている
筋原繊維たんぱく質(ミオシンやアクチンなど)が、
塩分によって
網目のような構造を作るのだそう。
それは、熱が加わるとさらに固まるので、
ハンバーグがばらばらになったり、
焼いた時に割れたりするのを防ぎ、
肉汁も流れにくくしてくれるのです。
どれくらい塩を入れた方が良いのか
つなぎとして入れる塩の分量は、0.8%が目安と言われています。
味付けや、粘り具合を見て、
それぞれのご家庭で調節されるとよいかもしれませんね。
ちなみに、ひき肉は傷みやすく、
手の熱で脂がとけたりすると、
焼いたときに、ジューシー感がなくなりやすくなります。
1)の段階で、粘りがでるまでこねる際も、なるべく手早くこねた方が良いそうです。
その他の材料の役割
とき卵
卵もハンバーグのつなぎとなりますが、
卵は、熱が加わるときに固まることで、
つなぎとしての役割を果たします。
卵は、肉とその他の素材をまとめやすくしてくれると考えれば良いですね。
実際、欧米でのハンバーグのつなぎは塩のみで、
卵は使わないのだそう。
卵は、つなぎとしてだけではなく、
柔らかい食感をつくるのにも一役買っています。
パン粉
パン粉は、水分を吸収します。
肉汁や、玉ねぎから流れ出てしまう水分を吸って逃がさないようにし、
ハンバーグの形作りも助けてくれます。
また、パン粉は入れると入れないとでは、食感も変わります。
(入れた方がやわらかい)
玉ねぎ
玉ねぎは、その味に役割がありますが、
肉の臭みも消してくれます。
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おわりに
ちなみに、いろいろ試していて、
もし焼いているときにハンバーグが割れてしまったら、
チーズをのせて隠してしまうのもおすすめです。
※こちらの記事は2016年8月に書いた記事です。